庭木伐採の手順や注意点とは?

ご自宅の庭に生えている木は、そのままにしておくとグングンと成長し、庭を覆い尽くしてしまいます。支障がない範囲であればかまいませんが、多くの場合問題が発生してしまうため、定期的に伐採をする必要があることでしょう。そこで今回は庭木伐採について、手順や注意点などを詳しくご紹介いたします。

1. 伐採前の準備

庭木伐採はただ生えている木を切るだけではありますが、しっかりと事前に準備をしておかなければ、思わぬ怪我をしてしまいかねません。安全にそして確実に伐採するために、行うべき準備をまずはご紹介しましょう。

まずポイントとなるのは『服装』です。伐採の際には大きなものだけでなく、細かい木の破片や枝が飛び散ることになります。もしも半袖などの露出の多い服装で作業を行ってしまうと、そうした破片によって肌を傷つけてしまいます。そのため基本となるのは、長袖長ズボンです。

袖口が閉じているものであればより安全なため、夏場の暑い時期だったとしても、決して露出の高い服装で行わないようにしましょう。同時にゴーグルとヘルメットも必須です。木の破片などは皮膚だけでなく、顔や目を傷つける恐れがありますので、ゴーグルによって保護できます。ヘルメットは大きな木の幹が落ちてくることも考えられるため、そうした場合にも頭を守れるのです。

また複数人で作業を行う場合には、打ち合わせをしておく必要があります。伐採にはチェーンソーを使用することもありますので、作業中はあまり音に気がつかない状態となります。そういった状態で複数人での作業を近い位置で行ってしまうと、作業員のひとりが木を切り倒した際に気がつかず下敷きになり、命を落としてしまった事故も実際に発生しているのです。お互いに影響しない位置取りや伐採に分担を話しあっておくことで、そういった事故を防げるうえに、安全に作業を完了させられるようになります。

2. 伐採の手順

いよいよ伐採開始ですが、基本となる手順があるため、はじめて伐採する際には参考にしましょう。その手順は以下のとおりです。

2-1. 受け口を作る

受け口というのは木を伐採する際に、最終的に倒したい方向を決めるための作業となります。まずは伐採対象の木をしっかりと観察し、傾いているのか・近くにあるほかの木と干渉しあっていないかなどを確かめます。受け口は重力を利用するため、斜面に対して下の方向から45~75度の角度で入れましょう。地面と平行に切れ込みを入れ、さらに斜めに切れ込みを入れます。すると横からみたときに三角形の状態になるため、木の幹に対して四分の一ほどの深さで入れましょう。

2-2. 追い口を作る

追い口は受け口の反対方向に入れる切れ込みのことです。最終的に受け口の方向に木を押し倒すことになるため、確実に倒せるように入れる切れ込みとなります。木の幹の太さに対して半分あるいは三分の二ほどの深さで入れましょう。

2-3. 木を倒す

あとは木を押し倒すことで伐採完了となるため、受け口方向に対して力を加えるだけです。しかし周囲に人がいた場合には木の下敷きになってしまう恐れがありますので、入念に確認を行いましょう。実際に木を押し倒す際にも周囲に知らせるための合図をおこない、そのうえで行うことで安全に完了させられるのです。

2-4. 木を処分する

伐採した木は処分しなければなりません。細く小さい木の枝であればまとめて可燃ごみとして出せますが、自治体によって取り扱いが異なる場合もあるため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。太い幹に関しては自治体では対処ができないこともあるため、その場合は業者に依頼して処分してもらうとよいでしょう。あるいはご自宅で薪ストーブを使っているなど、再利用が可能であればそれでも構いません。

3. 伐採の注意点

伐採にはいくつもの危険がともないます。大きな木の場合は倒した際に下敷きになってしまう、足や腕などをはさんでしまうことも考えられます。いずれの場合も軽症では済まない可能性もあるため、そういった事故が起きてしまうことがないように、慎重に作業をしなければなりません。

またノコギリや斧・チェーンソーを使って作業することがほとんどです。いずれの道具も使い方を誤ってしまうなど、不注意などによって大怪我をしてしまいかねません。とくにチェーンソーはプッシュバックなどのように使用しているなかで、力の反発による思わぬ動きをしてしまうこともあるのです。防刃手袋や安全靴を使用するなど、万が一に備えてできる限りの保護をしておくと最悪の事態を免れられるかもしれません。神経質なほどに、十分に気をつけるようにしましょう。

4. プロに依頼すると安全

庭木の伐採は素人でも可能ではありますが、時間や手間がかかり安全面を考えると躊躇してしまう方もいることでしょう。その場合にはプロに依頼するのも、ひとつの手です。庭木伐採のすべてを依頼することによって、あとはプロが無駄のない作業によってしっかりと完了させてくれます。費用はかかってしまいますが、後片付けも含めて行ってくれることを考えると、非常に便利といえるでしょう。とくに夏や冬などの気温による影響を受けやすい時期には、ご自身での作業はなかなかやる気にならないかもしれません。プロに依頼することで、ストレスなく伐採を完了させてしまいましょう。

5. まとめ

庭木伐採は事前準備をしっかりしたうえで、手順通りに行うことで正しく完了させられます。ご自身でも可能ですが、それなりに時間がかかってしまうため、プロに依頼して対応してもらうのもひとつの手といえるでしょう。「株式会社カンナ」では、庭木伐採や剪定などお手入れ作業を承っております。庭木のお手入れにお困りでしたら、ぜひともお気軽にご依頼ください。